録画していたNHKBSプレミアム『花へんろ』を見ました。
ー特別篇 春子の人形ー
脚本家の早坂暁さんの実話をもとにしたドラマです。
その前に、総集編として 風の昭和日記~第一章、二章、三章とありました。
こちらはドラマ放送当時、見たり見なかったりでしたけど
桃井かおりさん、中条静夫さん、藤村志保さん…懐かしい顔が勢揃い!
それだけで感動* 桃井かおりさんの着物に目が♡になりながら見ました。
渥美清さんのナレーションも味わい深いです。
昭和の逞しさとおおらかさがよく表現されていて、言葉遣いやテンポも
「あ~やっぱりコレだよね」としっくりくるわたしです。
そして 春子の人形ー
血のつながらない兄妹がお互いをうつくしむ切ないお話でした。
芦田愛菜ちゃんの表現力が素晴らしくて、涙が止まらなく苦しいくらい切なかったです。
温かい家族に拾われて、大事に育てられた春子
幼い頃から兄 良介を特別な思いで慕い、仲良く暮らしていました。
ところが戦争によって引き裂かれた兄と妹…
良介が海軍兵学校に入学するために松山を離れる日
春子は見送りには辛くて行けず、家で母から初めて事実を知らされます。
「兄とは血がつながっていない、兄を慕う気持ちを抑えなくてもいいんだ」
兄を乗せた船が出た後の港で
喜びと愛おしさで泣きながら「おにいちゃーん!」と叫ぶ春子
今、こうして書きながら。。 切なすぎる。。
良介と春子は、戦争で引き裂かれてしまいましたが、あの頃には
というか昔は 養子、養女がよくあることで 生まれてすぐとか 生まれる前からの約束とか
このドラマのように拾われたとか、いろいろあったのでしょうから
幸せに、思いを遂げて結婚できたりした兄妹も結構おられたのではないでしょうか(と祖母や母から話を聞いて思います)
なので尚更 春子がかわいそうで。。。
最後に良介は原爆で命を落とした春子に会いたくて、母親とお遍路に出ます。
春子の生みの母が、まだ赤ちゃんの我が子を手放さないといけないような人生だったことを思うと、春子にもまた悲しい宿命のようなものを感じてしまいました…(わたしだけですかね…)
早坂暁さんの胸の中には、いつまでも妹さんへの思いがずっとあったのですね。切ないです。。